江戸川乱歩メモ②
昨日の続きです。
Audibleで聴いた江戸川乱歩作品のメモ。
昨日発表順に書くと言ったものの、1925年の作品が2作も抜けていました。
『百面相役者』(1925年7月)
ある時、僕は、先輩に連れられて「百面相役者」が登場する、驚くべき舞台を観た。
『屋根裏の散歩者』(1925年8月)
『押絵と旅する男』(1929年6月)
旅の帰りの汽車の中で「私」は不思議な男と出会う。
*とても幻想的なお話で、10編聴いた中ではいちばん好きかもしれないです。自作の評価に厳しい乱歩自身、この作品に関しては肯定的な言葉を残しているそうです。
『怪人二十面相』(1936年1月〜12月)
実業界の大物・羽柴壮太郎のところに、世間で噂の盗賊「怪人二十面相」から予告状が届いた。時を同じくして、羽柴家には、長らく家出していた長男が帰宅する。
明智小五郎の助手・小林少年が活躍する、少年向け推理小説シリーズの第一話。
この話の終盤で、少年探偵団が結成される。
『少年探偵団』(1937年1月〜12月)
少年向け推理小説シリーズの二話目。
世間では「黒い魔物」という得体のしれない化け物が噂になっている。ある日、その魔物が少女誘拐事件を起こし、恐怖を感じた篠崎少年は、名探偵・明智小五郎に調査を依頼することにした。
*こちらの少年向け作品2作、とにかく痛快愉快という感じで、文章も少年向けで分かりやすく、そこに乱歩の技巧も感じますし、聴いてて本当に楽しかったです。
そして何より! コナンだった!笑 特に『怪人二十面相』の方は、怪人二十面相=怪盗キッド、富豪の羽柴氏が鈴木次郎吉、小林少年がコナンという感じで脳内では映像化されてしまいました笑。
まあ、「江戸川」コナンって名乗ってますしね、「帝丹小学校」の「少年探偵団」だって乱歩の作品を下敷きにして結成されているわけだし、今更知った私の方がだいぶ遅れているわけですが。。。『名探偵コナン』の作者・青山剛昌先生がどれほど乱歩を敬愛されているのか、それがわかったことも良かったです!
というか、『名探偵コナン』だけじゃないですよね。どれがどれと指摘できるわけではありませんが、本当に多くのクリエイターが江戸川乱歩から影響を受けていることが、たった10作読んだだけでもよくわかりました。偉大なる乱歩。どれもこれも面白かった。