2024-01-01から1年間の記事一覧

源氏物語 第24帖「胡蝶」

【あらすじ】光源氏36歳、三月。六条院・春の町で船楽を催しました。夜には管弦や舞が行われ公卿や親王も集まりましたが、玉鬘目当ての客も多くいました。 翌日には、秋の町に里下がり中の秋好中宮が仏事を主催し、船楽に訪れた公卿たちも引き続いて参列、紫…

源氏物語 第23帖「初音」

六条院での初めての正月が描かれます。 【あらすじ】光源氏、36歳。紫の上と歌を詠み交わし、新年を祝います。紫の上の元で養育されている明石の姫君に、生母・明石の君から贈り物と和歌が届き、哀れに思った光源氏は姫君自身に返事を書かせました。続いて、…

源氏物語 第22帖「玉鬘」

「玉鬘十帖」の始まりです。 【あらすじ】光源氏の亡き恋人・夕顔が遺した娘(玉鬘)は、4歳のとき乳母一家に伴われて筑紫(北九州)へ下りました。その後、乳母の夫が死去し、上京できぬまま20歳を迎えてしまいます。多くの者に求婚されたため、病気で結婚…

源氏物語 第21帖「少女(おとめ)」

光源氏と故・葵の上の子供、夕霧が登場。世代交代が語られます。 【あらすじ】 新しい年が明け、藤壺の一周忌も過ぎました。 光源氏と朝顔の姫君の関係が進展することはありませんでした。 光源氏の長男・夕霧が元服を迎えました。光源氏は、夕霧の位を六位…

源氏物語 第20帖「朝顔」

【あらすじ】 賀茂斎院を務めていた朝顔の姫君は、父・桃園式部卿宮(光源氏の叔父)が亡くなったので斎院を退き、亡き父の邸に移り住みました。 若い頃から朝顔の姫君に好意を寄せていた光源氏は、叔母・女五の宮のお見舞いを口実に頻繁に桃園邸を訪ねます…

源氏物語 第19帖「薄雲」

悲しい出来事の多い章です。 【あらすじ】 明石の君が断腸の思いで娘を手放すことを決意。 光源氏が迎えに来て明石の姫君は二条院に引き取られて行きました。 翌年、光源氏の義父・太政大臣が亡くなります。その後も天変が相次ぎ、そして、3月、病に臥してい…

源氏物語 第18帖「松風」

【あらすじ】 光源氏31才の秋、二条東院(にじょうひがしのいん)が完成しました。 西の対に花散里を迎えた後、東の対には明石の君を迎えるつもりでしたが、明石の君は上京を決意することができません。 明石の入道は、大堰川の近くに明石の君の母親である尼…

源氏物語 第17帖 「絵合」

【あらすじ】 光源氏の養女となった前斎宮(故六条御息所の娘)は、入内し、梅壺女御(うめつぼのにょうご)と呼ばれるようになりました。冷泉帝は当初、年上(冷泉帝13才・梅壺女御22才)の梅壺女御になじめず、先に入内していた弘徽殿女御(頭中将の娘で14…

源氏物語 第16帖「関屋」

こちらも番外編と言って良さそうです。短く、久しぶりに空蝉が登場します。 【あらすじ】 光源氏が京に戻ってきた翌年のこと。長く夫の赴任地である東国に暮らしていた空蝉が、帰京することになりました。途中、逢坂の関で、石山寺参詣に向かう光源氏の一行…

源氏物語 第15帖「蓬生」

この章は番外編。 光源氏が須磨・明石にいる間の末摘花のお話しです。 【あらすじ】 光源氏が須磨と明石にいる間、後見を失った故常陸宮の娘・末摘花の生活は困窮していました。邸は荒れ果て、召使たちも次々といなくなり、さらには、意地の悪い叔母が、末摘…

源氏物語 第14帖「澪標」

【あらすじ】 朱雀帝が冷泉帝(光源氏と藤壺の子供)に譲位し、光源氏が内大臣に、元の左大臣が太政大臣・摂政になる。 明石の君に女児が誕生し、光源氏はかつての宿曜を思い出して、将来皇后になる娘だと確信。光源氏は姫君のために、乳母と祝いの品を明石…

源氏物語 第13帖「明石」

【あらすじ】 前章「須磨」から続く暴風雨がようやく、おさまります。その明け方、夢に故桐壺院が現れ須磨を離れるように告げました。すると翌朝、明石の入道が迎えにやって来たため、光源氏は明石に移ります。 明石の入道は光源氏を手厚くもてなし、また、…

源氏物語 第12帖「須磨」

【あらすじ】 朧月夜との密会が発覚し、謀反の嫌疑をかけられ官位を剥奪された光源氏。 流罪を恐れた光源氏は、自ら須磨へ退去します。 須磨では、都の人々と便りを交わしたり絵を描いたりしながら、寂しい日々を送っていました。 翌年2月、三位中将(頭中将…

源氏物語 第11帖「花散里」

とても短く、あっさりとした印象の章です。 佐藤晃子著『源氏物語解剖図鑑』には、 物語が大きく動く「12須磨」へと続く、嵐の前の静けさのような短編である。 と、書かれています。 【あらすじ】 光源氏25才の夏、故桐壺院の妃の1人、麗景殿女御を訪ねた。…

源氏物語 第10帖「賢木」

前章「葵」に続いて、この章も内容が盛りだくさんです。 【あらすじ】 光源氏23才の秋、斎宮になった娘と共に伊勢へ下る六条御息所を、嵯峨野の野宮に訪ねる。2人は最後に心を通わせ別れた。 11月、桐壺院が亡くなり、藤壺は実家に戻る。光源氏は藤壺への恋…

源氏物語 第9帖「葵」

第9帖「葵」、ここまで聴いてきた中でいちばん面白いと感じた章でした。 事件がいっぱい起こり、内容が盛りだくさんなんですよね。 【あらすじ】桐壺帝が譲位し、朱雀帝が即位する。 4月、賀茂祭に先立って行われた御禊行列に光源氏も参加。お忍びで見物に出…

源氏物語 第8帖「花宴」

前章の次の年、光源氏20才の2月、宮中で桜の宴が催されました。 その夜、後宮で「朧月夜に似るものぞなき」と歌を口ずさむ女性(=朧月夜)と出会った光源氏は、彼女と一夜を過ごします。女性は名乗らず、2人は扇を交換して別れました。 1ヶ月後の3月、右大…

源氏物語 第7帖「紅葉賀」

光源氏、18才の秋。もうすぐ、桐壺帝が、その前の帝である一院(いちのいん)の長寿の祝いを行うため、一院が住んでいる朱雀院に行幸する催しがある。しかし、藤壺はその式典には参加できないので、桐壺帝は、特別に宮中で試楽(しがく・リハーサル)を催し…

源氏物語 第6帖「末摘花」

第6帖「末摘花」の巻は、光源氏の活躍を描く本編に対して、番外編の巻のようです。 時間的にも、第4帖「夕顔」の後からお話が始まっていて、第5帖「若紫」と並行して進行していきます。 末摘花が、そうとうな引っ込み思案で、光源氏がアプローチしてもなかな…

源氏物語 第5帖「若紫」

病気療養のために北山を訪れた光源氏は、恋焦がれる藤壺(でも継母)によく似た少女(後の紫の上)を知る。少女=若紫は、藤壺の姪に当たる人であった。光源氏は、実母が亡くなり祖母に育てられている若紫を、引き取りたいと思う。 その後、藤壺が宮中から自…

源氏物語 第4帖「夕顔」

光源氏、17才。この頃よく通っていた恋人は六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)。 ある日、従者・惟光(これみつ)の母である乳母を見舞った時のこと、隣家に咲いている夕顔の花を手折らせようとすると、花を載せるための扇が届いた。光源氏はその家の女…

くちばしがオレンジ色の鳥

今日も鳥の話題。 先日、梅の木に2羽鳥がとまっていたのでさっそくカメラを向けたのですが、今回は上手く撮れず。。。 でも、くちばしがオレンジ色なのが見えたので調べられました! ムクドリのようです。 少し大きめだったしたぶん間違いない! 足もオレン…

ジョウビタキ

今日は先日、公園で見た鳥をメモ。 ジョウビタキでした。 Googleレンズって便利ですよね。こんな小さな画像からでも検索できました。 実はジョウビタキは以前にも調べたことがあり、知っている鳥でした。 以前に家の近所で見かけたとき、カワセミか! と思っ…

源氏物語 第3帖「空蝉」

第2帖「箒木」で、空蝉と(強引に!)関係を結んだ光源氏でしたが、その後、空蝉が拒絶するので、かえって諦められなくなってしまいます。 なんとか画策して再び紀伊守の屋敷を訪れた光源氏は、空蝉と、彼女の継子である軒端荻(のきばのおぎ・空蝉の年老い…

源氏物語 第2帖「箒木」

二日目は、第2帖「箒木(ははきぎ)」。 光源氏は17才。 有名な雨夜の品定め(光源氏や頭中将ら男性陣による恋愛談義)があって、 その後、光源氏は紀伊守(きのかみ)の父親の若い後妻である空蝉と関係を結びます。 雨夜の品定めって、こんなに序盤にあった…

源氏物語メモ①

さっそく『源氏物語』のメモをしていこうと思います。 一日目は、第1帖「桐壺」。 内容に入る前に、参考書・副読本といいますか、いつか通読する時のためにとだいぶ前に買ってあった本、佐藤晃子著『源氏物語解剖図鑑』をご紹介しておきます。 だいたい1帖ご…

源氏物語を聴く

実は最近、Audibleで源氏物語を聴いています。 確か今、大河ドラマでやってますよね。あれは、源氏物語っていうよりは紫式部の話なのかな。でもとにかく、あまのじゃくな性格なので、なんか今源氏って……とか、つまらないことを考えて書かずにいたのですが、…

すべり台の句

最近、子供がすべり台にハマっているので、すべり台の句を探してみました。 花の風額に受けつすべり台 高澤良一 季語「花の風」を調べると、「桜の花を吹きゆらす風」となっていました。 今日は晴れましたが風が強くだいぶ寒かったですが、桜の頃の風となる…

茂吉忌、忌日季語のこと

今日は冷たい雨が降っていて、とても寒いです。 でも、個人的には寒い以上に、とても眠い。春だから、でしょうかね。 春眠のつゞきの如き一日かな 高木晴子 (一日の読みはひとひ) 『今はじめる人のための俳句歳時記』角川書店編より 『俳句の練習帳』は終…

俳句の練習30日目

さて、いよいよテキストは最終日、30日目です。 最後のレッスンは「俳人とは何か」。 さまざまな「人に非ず」の方向性がありますが、多数派にくみしないこと、常識を疑ってみること、そうした姿勢をあえてとることが基本です。そうした姿勢から生み出された…