エドガー・アラン・ポーのこと②

昨日に続いて、ポーの話題。

というのも、『マリー・ロジェエの怪事件』を聴き終わったのですが、話が終わった瞬間、えっえっえっ?となりまして笑。終わったかどうか分かりにくかったというのもあるのですが、犯人が・・・わからなかった・・・。

洗濯物を取り込んだりしながら、かなり適当に聴いていたのもいくらか悪いとは思うのですが、でも、やっぱりちょっと中途半端な気がする!ということで調べました。

主にWikipediaですが、、、

ただ、ちょっと調べたら中途半端な理由もわかりました。

そもそも『マリー・ロジェエの怪事件』(ちなみにwikiでは「マリー・ロジェの謎」ってなってます)ってどんな話なのかと言いますと、若い女性の遺体がフランス・セーヌ川で発見され、その事件解決のための協力を「モルグ街の殺人」で活躍したデュパンが警察から依頼される。という物語です。

川で発見された女性の遺体というところから、昨日ブログに書いたウォーターハウスの『シャロットの女』とその周辺の絵画を思い出したのですが、パリで働く女性から連想するのはマネの『フォリー・ベルジェールのバー』でしょうか?こちらの絵は1882年発表だそうで、やはりポーが小説を書いた40〜50年後くらいでした。

ちなみに、マリー・ロジェエは香水店の売り子でした。

さて、なぜ、この話が中途半端な感じになっていたのか。

それは、実際にニューヨークで起こった殺人事件をモデルに書いており、その事件が未解決であったためだとわかりました。

モデルとなった事件は、ポーの執筆当時、現在進行形でアメリカ中で話題になっており、ポーは小説という形式で自身の推理を披露したということのようです。そのため、作中で犯人は恐らくこの人物だろうという推測は述べられているのですが(私が犯人を理解してなかったのは単なる読解力のなさでした)、推測を述べたところで物語は幕を閉じ、その真偽を確かめ事件を解決するまでには至っていません。それが、中途半端と感じる要因だったのですね。

実際、作品の評価としては、発表当時から「成功しているとは言い難い」と見做されているようです。しかし、試み自体は、大胆というか、当時としてはかなりユニークなことだったのではないかと思いました。