俳句の練習30日目

さて、いよいよテキストは最終日、30日目です。

最後のレッスンは「俳人とは何か」。

さまざまな「人に非ず」の方向性がありますが、多数派にくみしないこと、常識を疑ってみること、そうした姿勢をあえてとることが基本です。そうした姿勢から生み出された俳句は、常識や既成概念になじんで鈍くなっている私たちの感覚を揺さぶります。(中略)俳句は、水面に投げたひとかけらの石です。俳句は問いかけなのです。俳句の表面に答えはありません。答えは、読者一人一人が考えます。考えなくてはいけない、ともいえます。

『30日のドリル式 初心者にやさしい俳句の練習帳』神野紗希著より

確かに、俳句を鑑賞するときも、自分で句を詠もうと試みるときも、そこに考える時間が生まれ、立ち止まり改めて“世界”を見ようとすることができる。だから、俳句って楽しいと感じるのかなと思いました。絵画や写真、音楽や小説、映画、皆そうですね。

育児が始まって、それまでとは比にならないくらい、本当に、自分の時間がない! と感じるようになりました。忙殺されて、映画にも本にも全く触れない日が続くと、「きーっ」って叫びたいような気持ちになってしまうので、子供を寝かしつけた後、隣に寝ながら音を小さくしてNetflixを観たことが何度もあります。Audibleにハマったのは、家事をしながらでも読書体験ができるから。そう考えてみると、もう何年も前に興味を持ったものの一度忘れ去っていた「俳句」に、いま改めて関心を寄せたことは、私にとって必然だったのかもしれないと、思ったりしました。

 

最後になってしまいましたが、30日間(2周してるので60日間かな)お世話になったテキストを改めて紹介しておきます。著者の神野紗希さんは、たまたまラジオでお話しされていたのを耳にし、年齢も近く同性でもあったので興味を持った方でした。

神野紗希著『30日のドリル式 初心者にやさしい俳句の練習帳』(2015、池田書店

テキストは1周(2周)してしまいましたが、俳句の練習は始まったばかり。ここで終わりにしてしまわないように、続けていきたいなと思います。