レッスン27日目は、「オノマトペ」の使い方です。
オノマトペとは、トントン、ワンワンのように音や声をまねた言葉(擬音語)や、だらだら、よろよろなどの様子や動きを表す言葉(擬態語)のことです。
『30日のドリル式 初心者にやさしい俳句の練習帳』神野紗希著より
オノマトペというと、ついワンワンなどの擬音語の方ばかり思い浮かんでしまいますが、擬態語もそうなんですね。
テキストに例として有名なこの句が載っていました。
春の海ひねもすのたりのたりかな 蕪村 同上、書籍より
「のたりのたり」をオノマトペとは考えたことがありませんでした。
(オノマトペは)感覚的な言葉なので、作者の感覚を読者の感覚へと、極力意味を介さず、感覚的に伝えることができます。
同上、書籍より
作者ならではの、オリジナリティの高いオノマトペを使う。
ロンロンと時計鳴るなり夏館 松本たかし 同上、書籍より
よく見るオノマトペを普段と違う形に使う。
へろへろとワンタンすするクリスマス 秋元不死男 同上、書籍より
オノマトペって奥が深い。これは、と思うものって、なかなか自分では考え出せない気がします。
ここ数日は雨が続くようですね。天気予報では、季節外れの長雨って書いてありましたが、春雨が前倒しで来たのかなという気もします。歳時記を見ると、「菜種梅雨」という言葉がありました。春の長雨をこんな風にも言うのですね。
「春の雨」×「オノマトペ」の句を探してみました。
春雨やあひるよちよちかど歩き 小林一茶
「よちよち」のおかげでコミカルな感じがして長雨の憂さも少し晴れそうです。
しとしとと雨しとしとと春の雨 日野草城
こちらはもうそのまま! まさに今、春の雨がしとしと降っています。とてもリズムがよく、軽やかさを感じられるところが好きです。
雨を表現する言葉が多いらしいと以前に書きましたが、雨が詠まれた句を見ていると気になるものが多いです。ドラマチックな感じのする句が多いというか。ドラマやアニメでも、心情が高まったときに雨が降りますもんね。「雨」の演出効果ってすごい! ということかもしれません笑。